正絹素材の風呂敷の特徴
風呂敷には様々な素材のものがあり、柄や色なども豊富だということで
最近は海外の方にも利用者が増えているといいます。
風呂敷の使い方や包み方はいろいろとありますが、その素材の特徴と取り扱い方を
きちんと理解しておかないと、せっかくよいものを手に入れても駄目になってしまう
場合もあるということです。
まずはそれぞれの特徴と取り扱い方を覚えておきましょう。
風呂敷によく使われている代表的な素材には、正絹、レーヨン、綿、ポリエステルの4つがあります。
特に正絹は最も格式が高く高級な素材であり、美しい光沢、そして滑らかな質感が
特徴だといえます。着物などでも正絹の生地以外は使わなくなって買取をしてもらっても
高額にならないことがほとんど、という場合もあります。
一枚は持っておくと、いざというときにも恥ずかしくない風呂敷です。
冠婚葬祭などの大切な行事や品物を包む時に使うことが出来るので、
正装で参加をする行事にも使うことが出来ます。
お手入れをするときは、ドライクリーニングで洗濯しましょう。
アイロンは中温の140度から160度で、あて布をしてかけることが大切です。
正絹の種類の中でも、縮緬、つまり強撚糸織物が代表的だといわれています。
光沢感と発色性に優れているので、どんなものでも晴れの日に
ふさわしい上質感があるものに見えるのがいいです。
強撚糸の特徴とは|撚りの種類と撚り方
強撚糸とは強く縒り、つまりねじりを加えた糸で、とても強度が高く切れにくくなっています。
糸を撚り合わせる方向では、上に向かって撚っていくS撚りと
下方向に撚っていくZ撚りがあり、強撚糸では普通よりも
S撚りとZ撚りを強くすることで、その強さを作り出しています。
固く撚り合わせるほど強度が高くなるほど、吸湿性と速乾性が高まりますから
丈夫なだけでなく、汗をかいてもすぐに乾く快適さを得ることが出来ます。
さらに糸が毛羽立つこともなくなり、肌触りが滑らかでまとわりつくような感覚はありません。
強撚糸は主に縮緬などで、皺(しぼ)と呼ばれる凸凹した独特の生地を作り出すのに使われます。
また、高温多湿で汗をかきやすい夏でも、快適な着心地を得られることから
夏物の服にも使われます。
ただ、一本の強撚糸で服を作ろうとすると、ねじっているために
編地が真っ直ぐではなく斜めになってしまうので、形がやや歪になります。
S撚りとZ撚りの単糸をどちらか一方だけを使って強撚糸にするのではなく
両方使うことで、偏りをなくして真っ直ぐに編むことが出来るようになります。
素材によって手入れの方法も違う
汚れたときにすぐに水で洗ってしまいたくなる人もいるでしょうが、
それではせっかくの風呂敷がいたんでしまいます。
強撚糸のちりめんは、水に濡れると縮むので注意が必要です。
水で洗ったりはしないように気をつけましょう。
仕舞っておくときは、日焼けなどを防ぐため裏向けにたたんで保管することをおすすめします。
風呂敷は様々な用途に使うことが出来るので、最近は着物好きな若い女性にも
使用者が増えているということです。
また、エコバッグとして使うことも出来るということで、かわいい柄や色のものを選んで
使ったり、リバーシブルのものも多く、人気があります。